はじめに
「ウレタンといえばパープル。」
競技ボウリングをしている人なら、一度はパープルウレタンの名前を聞いたことがあるのではないでしょうか。
そんなハンマーを代表するウレタンボールの流れを受け継ぎ、78Dという硬度に対応して登場したのが、
パープルパールウレタン78D
です。
単純に従来のパープルを硬くしただけのボールではありません。
新しいスーパーLEDコアを採用し、従来モデルよりフレアポテンシャルを高めるなど、78D環境でパープルらしいコントロール性能を発揮するために設計が見直されています。
今回はパープルパールウレタン78Dについて、スペックからボールモーション、旧パープルとの違い、ブラックパールウレタン78Dとの使い分け、向いているボウラーまで詳しく解説します。
パープルパールウレタン78Dとは?
パープルパールウレタン78Dは、ハンマーから2026年に登場したパールウレタンボールです。
最大のポイントは、ボール名にも入っている**「78D」**。
カバーストックには、
ウレタンパール78D
を採用しています。
そして今回注目したいのがコアです。
従来のパープルパールウレタンではLEDコアが使われていましたが、78Dモデルでは新たにスーパーLEDコアを搭載。
硬くなったウレタンカバーだけではなく、中身にも手が加えられています。
「78Dになったから仕方なく硬くしたパープル」ではなく、
78D時代に合わせて再設計された新しいパープル
と考えたほうが、このボールの特徴を理解しやすいでしょう。
パープルパールウレタン78Dのスペック
| 項目 | スペック |
| メーカー | ハンマー |
| ボール名 | パープルパールウレタン78D |
| カバーストック | ウレタンパール78D |
| カバータイプ | パールウレタン |
| コア | スーパーLED |
| 対応コンディション | ライトオイル |
| リアクション | ストロングアーク |
| 表面仕上げ | 500 Siaair マイクロパッド |
| 発売日 | 2026年3月19日 |
| 対応重量 | 12〜16ポンド |
15ポンドでは、
RG:2.632
ΔRG:0.034
となっています。
ウレタンボールとして考えると、今回のΔRG 0.034はかなり注目したい部分です。
従来のパープルパールウレタン15ポンドはΔRG 0.015だったため、新しいスーパーLEDコアによってフレアポテンシャルが大幅に引き上げられています。
パープルパールウレタン78Dの特徴
① 78Dでも「パープルらしさ」を狙ったウレタン
このボールで一番気になるのは、
「硬くなって、パープルの良さがなくなっていない?」
というところでしょう。
パープルウレタンが高く評価されてきた理由は、単純に曲がるからではありません。
オイル上で急激に反応せず、フリクションに触れてもリアクティブほど暴れにくい。
そのため、
レーンを小さく使いながらポケットまでボールを運びやすい
という強みがあります。
パープルパールウレタン78Dでも、この「コントロールするためのウレタン」という基本的な立ち位置は変わりません。
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② スーパーLEDコアでフレア性能を強化
個人的に今回もっとも注目したいポイントがここです。
パープルパールウレタン78DにはスーパーLEDコアが搭載されています。
メーカーによると、新設計によって従来モデルからディファレンシャルとフレアポテンシャルが大きく引き上げられています。
特に15ポンドで比較すると、
従来パープル:ΔRG 0.015
78Dモデル:ΔRG 0.034
となっています。
単純計算でも2倍以上です。
78Dという硬いウレタン素材を採用しながら、コア側でフレアを増やす。
ここが新型パープルの面白いところです。
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③ 表面仕上げは500 Siaair
箱出しの表面仕上げは500 Siaair マイクロパッド。
かなり粗めの設定です。
従来のパープルパールウレタンが500・1000・2000 Siaairだったことを考えると、数字だけを見ても方向性の違いが分かります。
ウレタンはリアクティブほど大きなスキッド・フリップを作るボールではありません。
500番という表面を使うことでレーン手前からある程度摩擦を作り、78DカバーとスーパーLEDコアを組み合わせて安定したアーク状の動きを狙っています。
実際にはどんな動きをする?
パープルパールウレタン78Dを一言で表現するなら、
「直線的に使いやすいのに、必要なところではしっかり向きを変えるウレタン」
というイメージです。
リアクティブのように、
走る
↓
ブレイクポイントで急激に向きを変える
↓
大きくポケットへ入る
というタイプではありません。
それよりも、
手前から安定
↓
中盤を読みながら進む
↓
ブレイクポイントで滑らかに向きを変える
↓
そのまま前へ進む
という動きを期待するボールです。
メーカーもリアクションを**「ストロングアーク」**としています。
つまり、
ウレタン特有のコントロール性能+従来より高められたフレア性能
という組み合わせがパープルパールウレタン78Dの大きな特徴です。
旧パープルパールウレタンとの違い
ここは購入を検討している人が一番気になるところでしょう。
従来モデルと比較してみます。
| 比較 | パープルパールウレタン | パープルパールウレタン78D |
| カバー | ウレタンパール | ウレタンパール78D |
| コア | LED | スーパーLED |
| 15lb RG | 2.650 | 2.632 |
| 15lb ΔRG | 0.015 | 0.034 |
| 表面 | 500・1000・2000 Siaair | 500 Siaair |
| メーカー表記の動き | スムースアーク | ストロングアーク |
こうして比較すると、かなり違います。
特に重要なのがΔRG。
旧パープルは0.015という非常に小さな数値でした。
対して78Dは0.034。
そのため、
「昔のパープルをそのまま78Dにしたボール」ではない
という点は覚えておきたいところです。
ブラックパールウレタン78Dとの違いは?
78Dウレタンを探している人なら、
ブラックパールウレタン78D
も候補に入るでしょう。
ブラックパールウレタンはLEDコアを搭載した78Dウレタンで、15ポンドのΔRGは0.015。
一方、パープルパールウレタン78DはスーパーLEDコアによって0.034まで高められています。
つまりスペック上では、
ブラックパール78D → よりフレアを抑えたシンプルなウレタン
パープルパール78D → フレア量を増やし、もう少し動きを作りやすいウレタン
という使い分けが考えられます。
ハンマー公式でもブラックパールは「スムースアーク」、新しいパープル78Dは「ストロングアーク」と分類されています。
78Dウレタンを複数使い分けたい競技ボウラーには面白い組み合わせです。
どんなレーンコンディションで使いやすい?
メーカー推奨はライトオイルです。
ただし、単純に「オイルが少ない=ウレタン」という考え方だけで選ぶのはおすすめしません。
ウレタンが活躍するのは、
レーンを大きく使いたくないとき
です。
特にスポーツコンディションなどで、
「リアクティブだと外へ出した瞬間に戻りすぎる」
「内側のオイルに乗せると滑りすぎる」
という状況があります。
こうしたときに、外側へ大きく振らず、
ブレイクポイントを手前・内側に設定して直線的に攻める
選択肢としてウレタンが非常に強力です。
ショートパターンとの相性
パープルパールウレタン78Dを特に試したいのがショート系のスポーツパターンです。
ショートパターンではリアクティブを外へ向けると、ドライゾーンで一気に向きを変えてしまうことがあります。
そこでパープル78Dを使い、
レーンを横方向に大きく使わず、縦方向に攻める。
これによってブレイクポイントでの過剰反応を抑えやすくなります。
回転数の多いボウラーや両手投げの場合は、さらにウレタンのメリットを感じやすいでしょう。
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ハウスコンディションでも使える?
もちろん使えます。
ただし、
「ウレタンだからハウスコンディションで絶対強い」
とは限りません。
一般的なハウスコンディションでは外側にドライ、内側にオイルがあるため、リアクティブのほうがその壁を利用しやすいケースもあります。
特にオイル量が多い場合、ウレタンではポケットまで十分なエネルギーを残せないこともあります。
そのためハウスコンディションでは、
・リアクティブが動きすぎる
・レーンが荒れている
・外側の反応を抑えたい
・真っすぐ攻めたい
という場面で投入すると面白いでしょう。
パープルパールウレタン78Dが向いている人
特におすすめしたいのは、
回転数が多いボウラーです。
高回転ボウラーはリアクティブを使うとバックエンドが強く出すぎることがあります。
そこでウレタンを使えば、レーンをコンパクトに攻めやすくなります。
また、
両手投げボウラー
との相性も期待できます。
両手投げは回転数を確保しやすいため、ウレタンでも十分なボールモーションを作りやすいからです。
逆に球速が非常に速く、回転数が少ないタイプの場合は注意が必要です。
78Dウレタンはリアクティブほどフリクションに対して敏感ではないため、ボールが曲がり切らずポケットへ薄く入る可能性があります。
パープルパールウレタン78Dのメリット
最大のメリットは、
「曲げる」より「コントロールする」ことを優先できること。
リアクティブでブレイクポイントが安定しないとき、さらに強いリアクティブへ交換することが必ずしも正解とは限りません。
むしろ、
「曲がり幅を小さくしてみよう」
という発想が必要なことがあります。
そんなときにパープルパールウレタン78Dが選択肢になります。
特に難しいスポーツコンディションでは、
ポケットへ入る確率を高めるためのボール
として大きな価値があります。
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パープルパールウレタン78Dのデメリット・注意点
もちろん万能ではありません。
まず、オイル量が多すぎるコンディションでは厳しくなる可能性があります。
ウレタンはリアクティブとはカバーの性質が違うため、オイルの中から強烈に曲げ戻す用途には向きません。
また、リアクティブに慣れている人が初めて投げると、
「思ったより曲がらない」
と感じるかもしれません。
しかし、それこそがウレタンのメリットでもあります。
大切なのは、
曲がらない=弱い
と考えないこと。
ボウリングでは曲がり幅の大きさより、
狙った場所を通って、狙ったブレイクポイントへ到達すること
のほうが重要になる場面があります。
表面調整も重要
ウレタンは表面状態によって動きが変化します。
パープルパールウレタン78Dは箱出し500 Siaairというかなり粗い仕上げです。
そのため使用していくと表面状態が変化し、箱出しとは違った動きになっていきます。
「新品のときは良かったのに、最近少し動きが違う」
と感じた場合は、表面状態を確認してみましょう。
競技で使うのであれば、
自分がどの表面状態で一番投げやすいのか把握しておく
ことも重要です。
パープルパールウレタン78Dのおすすめ度
個人的な評価をまとめると、
コントロール性能:★★★★★
直進安定性:★★★★★
バックエンド:★★★☆☆
ショート適性:★★★★★
スポーツコンディション:★★★★★
ハウスコンディション:★★★☆☆
初心者への扱いやすさ:★★★☆☆
といったイメージです。
このボールは、
「ものすごく曲がるボールが欲しい人」のためのボールではありません。
むしろ、
「曲がりすぎるボールを使いたくない人」のためのボール
です。
ここを理解して選ぶと非常に強力な武器になるでしょう。
まとめ
78D時代の新しいパープルウレタン
パープルパールウレタン78Dは、名作パープルの名前を受け継ぎながら、78D環境に合わせて設計された新世代のウレタンボールです。
最大の特徴は、
ウレタンパール78D+スーパーLEDコア
という組み合わせ。
従来のパープルパールウレタン15ポンドがΔRG 0.015だったのに対し、新型は0.034まで高められています。
そのため単純な「硬くなったパープル」ではありません。
ウレタンらしい穏やかなフリクションレスポンスを残しながら、コアによって必要なフレアとアークを作る。
ここにパープルパールウレタン78Dの面白さがあります。
特に、
・スポーツコンディションを投げる
・ショートパターンを攻略したい
・リアクティブでは動きすぎる
・回転数が多い
・両手投げでウレタンを探している
・78Dウレタンをラインナップに加えたい
というボウラーには注目してほしい1球です。
リアクティブでレーンを大きく使うだけがボウリングではありません。
ときにはラインを小さくして、ポケットまでシンプルにボールを運ぶ。
「曲げるためではなく、コントロールするために使う。」
パープルパールウレタン78Dは、そんなウレタン本来の強さを改めて感じさせてくれるボールではないでしょうか。



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