はじめに
ボウリングをしていると、一度は耳にしたことがあるボールではないでしょうか。
STORM フェイズII(PHAZE II)。
2016年に登場して以来、長く多くのボウラーから支持されている、STORMを代表するボウリングボールのひとつです。
「とりあえず最初に投げるボールが欲しい」
「オイルをしっかり読めるボールが欲しい」
「曲がるけれど、先で暴れすぎないボールが欲しい」
そんなボウラーに候補として挙がりやすいのがフェイズIIです。
今回は、フェイズIIのスペックや特徴だけでなく、実際のライン取りや使いどころまで含めて詳しくレビューしていきます。
フェイズIIとは?
フェイズIIは、STORMから発売されたソリッドリアクティブタイプのボウリングボールです。
カバーストックには「TX-16 Solid Reactive」、コアには「Velocity Core」を採用。
低RG・高ディファレンシャルのコアと、オイルに対して強いソリッドカバーを組み合わせることで、
「手前からしっかり転がり、中盤から安定して曲がり、ピンに向かって強く進む」
という非常に扱いやすいボールリアクションを生み出します。
特に特徴的なのが、単純に「大きく曲がる」だけではないこと。
バックエンドで急激に向きを変えるタイプではなく、レーン中盤から徐々に向きを変えていくため、ラインを読みやすく、安心して投球できます。
フェイズIIのスペック
| 項目 | スペック |
| メーカー | STORM |
| ボール名 | PHAZE II(フェイズII) |
| カバーストック | TX-16 Solid Reactive |
| コア | Velocity Core |
| コアタイプ | シンメトリー |
| RG(15lbs) | 2.480 |
| ディファレンシャル(15lbs) | 0.051 |
| 表面仕上げ | 3000グリット・アブラロン |
| フレアポテンシャル | 5~6インチ |
| カラー | レッド/ブルー/パープル |
| 重量 | 12~16ポンド |
| 推奨コンディション | ミディアム~ミディアムヘビー |
※スペックはメーカー・販売資料などをもとにした代表値です。
フェイズIIの特徴
① 手前からしっかりレーンを読む
フェイズIIを語るうえで外せないのが、オイルに対する強さです。
TX-16ソリッドリアクティブと3000グリット仕上げによって、手前からしっかりとレーンをキャッチします。
そのため、
- オイルが多い
- レーンがフレッシュ
- 外側の摩擦が強い
- バックエンドを使いすぎるとボールが暴れる
といった状況でも、比較的安定したラインを作りやすいのが魅力です。
特に、朝一番のフレッシュコンディションで「まずこのボールを投げてレーンを見る」という使い方が非常にしやすいボールです。
② バックエンドが暴れすぎない
フェイズIIのもうひとつの大きな魅力が、
「曲がるのに扱いやすい」
というリアクションです。
ボールによっては、オイルの上を長く走って、バックエンドで一気に方向転換するタイプがあります。
そういったボールはハマったときの爆発力が魅力ですが、少しラインを間違えるとボールが先で暴れてしまうこともあります。
フェイズIIはそれとは違い、比較的スムーズに方向を変えていきます。
そのため、
「曲がり幅を確保しながら、ポケットへの入射角を安定させたい」
というボウラーには非常に使いやすいでしょう。
③ キャリーダウンにも対応しやすい
フェイズIIは、オイルコンディションの変化にも比較的対応しやすいボールです。
特に特徴的なのが、キャリーダウンしたレーンでもラインを作りやすいこと。
先のオイルによってボールが急激に動くことを抑えながら、手前から中盤でしっかりボールを動かすことができます。
もちろん、キャリーダウンの量やパターンによってはボールチェンジが必要になります。
しかし、
「先で急に動いてしまう」
というタイプのボールよりも、フェイズIIのようなスムーズなボールのほうがライン調整しやすい場面があります。
メーカー資料でも、フェイズIIはキャリーダウンに強いストロングアーク系の動きが特徴として紹介されています。
実際にどんなラインで使う?
フェイズIIは、投球スタイルによってかなり幅広く使えます。
例えば右投げの場合、フレッシュなコンディションでは、
10枚目付近を通して、7~8枚目付近へ出してポケットへ戻す
ようなオーソドックスなラインからスタートできます。
もちろん、これはあくまで一例。
回転数が多いボウラーなら、もう少し内側から。
スピードが速いボウラーなら、外に出しすぎず、少しタイトなラインから。
回転数が少ないボウラーなら、オイルに乗せながらフェイズIIのカバーの強さを利用する。
というように調整できます。
つまりフェイズIIは、
「決められたラインを投げるボール」ではなく、「レーンに合わせてラインを作るボール」
と言えます。
どんなボウラーにおすすめ?
初心者~中級者
かなりおすすめできます。
理由は、リアクションが比較的読みやすいからです。
ボールがどこから曲がり始めて、どの程度の角度でポケットに入っていくのかを確認しやすいため、
「ボールの動きを勉強する」
という意味でも優秀なボールです。
ハイレブ系ボウラー
回転数が多いボウラーにもおすすめです。
ハイレブ系のボウラーは、ボールによってはバックエンドで動きすぎてしまうことがあります。
フェイズIIなら、ソリッドカバーとシンメトリーコアによる比較的スムーズな動きを利用して、ラインをコントロールしやすくなります。
スピード系ボウラー
スピードがあるボウラーにも相性があります。
特にオイルがある程度入っているコンディションでは、強めのカバーがボールをしっかりレーンに乗せてくれます。
ただし、極端にオイルが少ないコンディションでは、フェイズIIの強いカバーが先に反応してしまう可能性があります。
逆にフェイズIIが苦手なコンディション
万能と言われるフェイズIIですが、もちろん苦手な状況もあります。
それが、
「オイルが少ないコンディション」
です。
3000グリットのソリッドリアクティブということもあり、ドライ寄りのレーンでは手前から強く反応しすぎる可能性があります。
特に、
- ハウスコンディションがかなり荒れている
- 外側の摩擦が強い
- レーン後半にオイルがほとんど残っていない
- すでにゲーム数を重ねている
といった状況では、フェイズIIよりも弱いボールや、よりクリーンなボールへ変更したほうが投げやすい場合があります。
フェイズIIは「最初の1個」に向いている?
個人的には、かなり向いているボールだと思います。
特にボールを複数個持っているボウラーなら、
「まずフェイズIIを投げてレーンを見る」
という使い方ができます。
フェイズIIがちょうどいいなら、そのまま投げ続ける。
フェイズIIが強すぎるなら、弱いボールへ。
フェイズIIが少し足りないなら、より強いボールへ。
このように基準を作りやすいのが大きなメリットです。
だからこそ、フェイズIIは単純な「よく曲がるボール」ではなく、
自分のボールラインナップの基準となる“ベンチマークボール”
として非常に優秀です。
フェイズIIの評価
総合評価:★★★★★
| 項目 | 評価 |
| オイルへの強さ | ★★★★★ |
| コントロール性 | ★★★★★ |
| バックエンドの安定感 | ★★★★★ |
| ピンアクション | ★★★★★ |
| 汎用性 | ★★★★★ |
| ドライ対応 | ★★☆☆☆ |
| 初心者へのおすすめ | ★★★★★ |
※評価はボールの特性をもとにした筆者評価です。
フェイズIIを長く使うためのメンテナンス
フェイズIIのようなソリッドリアクティブボールは、使用していくと表面にオイルが入り込み、購入直後とはリアクションが変わってくることがあります。
「最近、ボールが手前で走るようになった」
「以前より曲がらなくなった」
と感じた場合は、表面状態をチェックしてみましょう。
定期的なクリーニングや表面メンテナンスを行うことで、ボール本来の性能を維持しやすくなります。
また、表面仕上げを変更することで、同じフェイズIIでもレーンの読み方を変えることができます。
ここはフェイズIIの大きな魅力のひとつです。
フェイズIIは今でも買う価値がある?
発売から時間が経っているにもかかわらず、現在でもフェイズIIが支持され続けている理由は明確です。
それは、
「極端な性能ではなく、使いやすい性能を高いレベルでまとめている」
からです。
最新ボールには、非常に強いカバーや大きなバックエンドリアクションを持つモデルも数多くあります。
しかし、すべてのレーンでそうしたボールが必要なわけではありません。
むしろ、
「どこから投げればいいのか分かりやすい」
「ミスしても極端にボールが暴れない」
「レーン変化を読みやすい」
という性能は、長く使ううえで非常に重要です。
フェイズIIは、そこを高いレベルで実現しているボールと言えるでしょう。
まとめ
フェイズIIは「信頼できる基準球」
STORM フェイズIIは、派手な性能を前面に押し出したボールではありません。
しかし、
手前からの安定した走り
中盤からの強くスムーズな曲がり
バックエンドで暴れすぎないコントロール性能
幅広いボウラーに対応できる汎用性
という、ボウリングにおいて非常に重要な性能をバランスよく備えています。
だからこそ、発売から長い年月が経っても多くのボウラーから支持されています。
「ボール選びに迷っている」
「自分のラインナップに基準となるボールが欲しい」
「オイルに対応できる扱いやすいボールが欲しい」
そんなボウラーなら、フェイズIIはぜひ候補に入れてほしい1個です。
“迷ったらフェイズII”
そう言いたくなるほど、完成度の高いボール。
それがSTORM フェイズIIです。




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