MOTIV TANK RAMPAGE PEARL(タンク・ランページ・パール)レビュー|ウレタンのようなコントロール性能を持つMCPパール

モーティブ

はじめに

「ウレタンのように真っすぐ攻めたい。でも、もう少し扱いやすいボールが欲しい」

そんなボウラーに注目してほしいのが、MOTIV(モーティブ)の**タンク・ランページ・パール(TANK RAMPAGE PEARL)**です。

名前に「パール」と入っているため、一般的なパールリアクティブのような走ってキレるボールを想像するかもしれません。

しかし、タンク・ランページ・パールはかなり特殊な存在。

搭載されているのは通常のリアクティブではなく、MOTIV独自のMicrocell Polymer(マイクロセルポリマー/MCP)テクノロジーを採用した「Frixion M6 Pearl MCP」。

ウレタンに近いコントロール性能を狙いながら、MCPならではの性能を組み合わせたボールです。

特に、

「ショートコンディションを真っすぐ攻めたい」

「リアクティブだと先が動きすぎる」

「ウレタン系でも曲がりすぎることがある」

というボウラーには非常に面白い選択肢になります。

今回はタンク・ランページ・パールのスペック、特徴、曲がり方、向いているコンディション、どんなボウラーにおすすめなのかまで詳しく解説していきます。

タンク・ランページ・パールとは?

タンク・ランページ・パールは、MOTIVの「TANKシリーズ」から登場したライトオイル向けボールです。

日本では2024年3月中旬発売予定として案内されました。

大きな特徴は、かつての「タンク・ランページ」で採用されていたGear V2コアが復活したこと

さらにカバーストックには、

Frixion M6 Pearl MCP

を搭載しています。

MOTIV公式も、ドライレーンにおける「ウレタンライク」なボールモーションを意識した製品として位置付けています。

単純に「ウレタンより曲がるボール」と考えるより、

リアクティブほど暴れず、ウレタン系のようにレーンを手前に置いて攻めやすいボール

と考えると、このボールの特徴が分かりやすいでしょう。

タンク・ランページ・パールのスペック

項目スペック
メーカーMOTIV(モーティブ)
ボール名タンク・ランページ・パール
カバーストックFrixion M6 Pearl MCP
コアGear V2 Symmetrical
コアタイプシンメトリック
RG(15ポンド)2.550
ΔRG(15ポンド)0.020
表面仕上げ1000 Grit LSS
カラーBurgundy Pearl
硬度78°
重量14〜16ポンド
適性コンディションライトオイル

15ポンドでRG2.550、ΔRG0.020。

特に注目したいのが0.020という比較的小さなΔRGです。

フレアを必要以上に大きくせず、レーンコンディションに対して過敏になりにくいスペックになっています。

MOTIV公表値ではフレアポテンシャルは「3インチ以上」とされています。

タンク・ランページ・パールの特徴

最大の特徴は「Frixion M6 Pearl MCP」

タンク・ランページ・パールを理解するうえで外せないのが、Frixion M6 Pearl MCPです。

MCPは「Microcell Polymer」の略。

一般的なリアクティブとは異なり、MOTIVがウレタンライクなボールモーションを実現するために開発してきた独自テクノロジーです。

さらにタンク・ランページ・パールではパールタイプのFrixion M6を採用。

その結果、

手前では比較的スムーズに進みながら、フリクションに触れても急激に方向転換しすぎない

というのが大きな魅力です。

一般的なパールリアクティブの場合、ドライゾーンに触れた瞬間に強く向きを変えることがあります。

オイルが少なくなったレーンでは、それが「動きすぎ」につながることもあります。

タンク・ランページ・パールは、そのような状況でボールの動きを抑えながらポケットへ運びたいときに使いやすいタイプです。

Gear V2コアとの組み合わせが面白い

もうひとつの注目ポイントがGear V2 Symmetricalコア

15ポンドでは、

RG:2.550
ΔRG:0.020

というスペックです。

極端に低いRGでも、大きなΔRGでもありません。

そのため、強烈に立ち上がってフレアし続けるようなコアではなく、比較的穏やかなボールモーションを作りやすくなっています。

ここにFrixion M6 Pearl MCPを組み合わせることで、

走る → 急激に曲がる

という動きではなく、

スムーズに進む → レーン中盤から安定する → 緩やかにポケットへ向かう

というイメージの軌道になります。

個人的には、この「余計な動きをしにくい」という部分こそ、タンク・ランページ・パール最大の武器だと思います。

タンク・ランページ・パールの曲がり方

タンク・ランページ・パールは「パール」という名前だけで判断しないほうがいいでしょう。

一般的なパールリアクティブのような、

「走って、奥でドン!」

というタイプではありません。

むしろ、

直線的で、スムーズで、予測しやすい。

この3つが特徴です。

MOTIVが公開しているボールモーション指標では、

Length:40
Backend:38
Hook:34

となっています。

つまり、MOTIVのラインナップの中でも強いフックを目的としたボールではありません。

「曲げる」のではなく、

曲がりすぎないことを利用してポケットへ運ぶ

という使い方が合っています。

ショートコンディションで強い

このボールが特に活躍しそうなのがショートパターンです。

ショートコンディションでは、レーン奥のドライゾーンが早いため、強いリアクティブを投げるとボールが急激に反応してしまうことがあります。

そこでタンク・ランページ・パール。

外側を比較的真っすぐ使いながら、ブレイクポイントで暴れさせずポケットへ向かわせる。

こうした攻め方との相性が非常に良いです。

MOTIV公式でも、スピードが強いボウラーについては低オイルボリューム、ショートパターン、高フリクション環境での使用を想定しています。

ドライになったハウスコンディションにも面白い

個人的に注目したいのはこちら。

遅くなったハウスコンディションです。

リーグや大会後半になると、外側のオイルが削れてリアクティブでは先が暴れることがあります。

「少し外へ出しただけで一気に裏まで行く」

「内へミスするとそのまま抜ける」

こうなると非常に難しいですよね。

そんなときに、リアクティブで無理にインサイドへ移動するのではなく、

タンク・ランページ・パールでラインをシンプルにする

という選択肢があります。

回転量が多い人ほど試してみる価値があると思います。

両手投げ・高回転ボウラーとの相性が良い

タンク・ランページ・パールを特におすすめしたいのが、両手投げや高回転タイプのボウラーです。

回転量が多い人の場合、ドライコンディションでリアクティブを使用すると、とにかくボールが動きすぎることがあります。

ウレタン系を使用しても、ボールによっては思っている以上に手前から噛んでしまうこともあります。

タンク・ランページ・パールなら、

レーンを自分の前に置いたまま攻める

という組み立てがしやすい。

MOTIV公式も、回転優位のボウラーについて、より真っすぐプレーしたい場合に適したボールとして紹介しています。

特に、

・両手投げ
・高回転の片手投げ
・球速がそれほど速くないボウラー

などには面白い存在でしょう。

スピードタイプは使用場面を選ぶ

逆に注意したいのがスピードタイプです。

タンク・ランページ・パールは強いオイルキャッチを目的としたボールではありません。

そのため、

球速が速い+回転量が少ない

というタイプがオイルの多いレーンで使用すると、十分に曲がらない可能性があります。

スピードタイプなら、

・ライトオイル
・ショートパターン
・高フリクションのレーン
・ゲーム後半

など、ある程度オイルが少ない状況で使うのが基本になります。

「どこでも使える万能ボール」というより、

条件がハマったときに非常に強いスペシャリスト

と考えたほうがいいでしょう。

タンク・ランページ・パールのメリット

最大のメリットは、やはりコントロール性能です。

ボウリングでは「曲がる=強い」と考えたくなります。

しかしスポーツコンディションやショートパターンでは、曲がり幅が大きいことが必ずしもメリットになるとは限りません。

むしろ、

「どこから曲がるのか」

「どのくらい曲がるのか」

を予測しやすいほうが重要になる場面があります。

タンク・ランページ・パールは、まさにそのためのボール。

リアクティブで先の動きを制御できなくなったとき、バッグにこのボールが入っていると戦術の幅がかなり広がります。

タンク・ランページ・パールのデメリット

もちろん万能ではありません。

最大の弱点は、

オイル量が多いコンディションには向いていないこと。

メーカー自身も適性コンディションをライトオイルとしています。

ミディアム〜ヘビーコンディションで無理に使えば、ボールが十分にレーンを読めず、ポケットまで届かない可能性があります。

また、大きな入射角を作って派手にピンを飛ばしたい人には物足りなく感じるでしょう。

タンク・ランページ・パールは、

「強烈に曲げるボール」

ではなく、

必要以上に曲げないためのボール

です。

ここを理解して選ぶことが重要です。

どんな人におすすめ?

タンク・ランページ・パールは特に次のようなボウラーにおすすめです。

・ショートコンディションを投げる機会が多い
・スポーツコンディション用ボールを探している
・リアクティブでは先が動きすぎる
・ウレタンライクな軌道が好き
・両手投げで回転量が多い
・ドライコンディションを真っすぐ攻めたい
・大会後半用の弱いボールを探している
・ウレタンとは違う選択肢をバッグに入れたい

特に競技ボウラーなら、こういった「曲がりを抑えるボール」を1個持っておくことで対応できるコンディションが増えます。

タンク・ランページ・パールは「曲がらないこと」が武器になる

ボウリングボールのレビューでは、

「よく曲がる」

「バックエンドが強い」

「ピンアクションがすごい」

といった性能が注目されがちです。

しかし、タンク・ランページ・パールは少し違います。

このボールの魅力は、

曲がりすぎないこと。

レーン手前から奥までボールの動きを予測しやすく、フリクションに触れても必要以上に暴れない。

ショートパターンやドライコンディションでは、この性能が大きな武器になります。

まとめ

タンク・ランページ・パールは高回転ボウラーにも注目してほしい一球

MOTIV「タンク・ランページ・パール」は、一般的なパールリアクティブとはまったく違う方向性を持ったボールです。

Frixion M6 Pearl MCPとGear V2シンメトリックコアを組み合わせることで、

ウレタンライクなコントロール性能と、パールMCPならではのレングスを狙った設計

になっています。

特にショートコンディションやライトオイル、ゲーム後半のドライレーンでは、その扱いやすさが大きな武器になるでしょう。

そして両手投げや高回転ボウラーにとっては、

「リアクティブだと曲がりすぎる」

という問題を解決してくれる可能性があります。

派手な曲がりを求めるボールではありません。

しかし、

「曲げないことでスコアを作る」

というボウリングを覚えると、このボールの価値が見えてきます。

強いボールを何個も揃えているのに、ドライになると途端に苦しくなる。

そんな人にこそ、タンク・ランページ・パールのようなボールを一度試してほしいです。

バッグの中で目立つ存在ではなくても、難しいコンディションで突然「これしかない」と感じる。

タンク・ランページ・パールは、そんな役割を任せられるボールです。

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